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あべ歯科クリニック
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再製のない修復治療のために⑤・・・石こう模型作成

見た目や機能面だけでなく
根管治療の成功率を高めるためにも
2次カリエス(2次う蝕)を防ぐためにも
歯周炎、歯周病を防ぐためにも
精度の高い補綴・修復治療は重要

 

 

審査診断、詰め物や被せ物を作る際に、その部位を型取ったものに石こうを流す。

患者さんの口の中や歯を再現した模型を作成するためだ。

その際に、歯科医師や歯科衛生士の型どりの精度が高くても、

その後の過程で歯科技工士が高度な技法を駆使して精度の良い補綴物を作っても、

石こう模型の精度が低ければ患者さんに合った補綴物を作ることはできない

 

術者も患者も知っておかなければならないことは

患者さん=石こう模型は不可能ということ
しかし大切なのは出来るだけそうなるように細心の注意を払っているかどうかだろう。

 

 

歯科でよく使われている石こうの種類は3種類ある。

 

普通石こう 
 結晶粒子が不規則な形態をしている。
 練和に多くの水を必要とするため、比較的脆い模型になる。
硬質石こう
 結晶粒子が普通石膏とは異なり、規則的で緻密な形態をしている。
 普通石こうより水の量が少なく、比較的強い模型になる。
超硬質石こう
 結晶粒子が硬質石こうよりさらに緻密で滑らかである。

 水の量もより少なく、強く、耐摩耗性に優れた模型になる。

あべ歯科クリニックでは、患者さんの人工歯を作成する模型・対合歯は

全て【超硬質石こう】を使用している。

というか開業以来石こうは超硬石こうしか置いていない。

 

 

作業で何度も擦れたり模型と模型を擦り合わせるだけで模型は削れてしまう。

超硬石こう以外ではとてもじゃないが人工歯の完成まで形態を維持できない。

 

普通石こうなんて歯科臨床で使う意味がわからない

 

超硬質石こうは金額も高いため、

硬質石こうに安価な普通石こうを混ぜて使っている歯科医院もあると聞くが、もうカオスだ。

より良い補綴物を作成するためには石膏も良いものを使用した方がいい。

 

 

また、それぞれの石こうに混水比(粉に対しての水の分量)が決められている。
その割合を守らないと膨張が大きくなったり模型が脆いものになったりする。
精度の高い模型を作るためには

混水比は毎回グラム単位で正確に計ることなんか大前提!!だ。

 

デジタルスケールなんて数千円で購入できる。

そして15年は壊れていない。

石こうの練和もラバーボールで適当に手練りしているようでは、

膨張率もバラバラ、気泡が入ったり、強度の低い模型が作成されることになる。

血液や唾液を洗い流すことも重要だし、

石こう注入前に隅に溜まった水を除去しておかなければ

そこだけ混水比が高くなり、そこの模型表面が荒れて脆くなる。

 

手練和より機械練和、真空練和の方が石こうは強く(硬く)なるので、

真空練和器で決められた時間どおり練和する。

ハイドロコロイド印象材は、空気中では時間が経つにつれて水分が蒸発して変形する。 
それを防ぐために、印象採得後消毒した後はすぐに石こうを注入する。
石こうを流した後は、湿度100%の容器中で固化終了まで保管する。

時間が経つにつれてハイドロコロイド印象材は乾燥が進み、石こうの水分を奪う。
そうなると石こう模型表面が荒れてしまうため、印象材が乾燥する前に石こう模型を撤去しなければならない。

つまり模型を撤去するタイミングは、石こうの硬化時間に合わせることが正しいタイミングであり、

模型表面に残った寒天などもその時に剥がしておかなければならない。
石こうを流したまま数時間も放置された模型では、荒れがひどく発生し、その後の行程に影響を及ぼす

 

診療後に石こうを流しただけで帰っていないだろうか

そして翌朝模型を外していないだろうか

 

シリコーン印象材は水素ガスの発生で表面荒れが起こる可能性があるので

私たちは石こう注入までアドバンテージを取って24時間放置している。
 

 

こんなことは
出来るか、出来ないかじゃない

やるか、やらないかだ。

 

なのにやらない歯科医院が多い

 

なぜ?

 

高くて膨張率の低い石こうを使おうが、安くて膨張する石こうを使おうが

見返りはゼロ。評価は一緒なシステム。

ザ・保険診療が質より安価な材料を必要とする。

 

あなたなら何をどうやって使って欲しいですか?