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再製のない修復治療のために⑦・・・試適・調整

見た目や機能面だけでなく
根管治療の成功率を高めるためにも
2次カリエス(2次う蝕)を防ぐためにも
歯周炎、歯周病を防ぐためにも
精度の高い補綴・修復治療は重要

 

 

最終の修復物は

プロビジョナルレストレーション治療用仮歯)によって形態と機能を煮詰め、

確認をしておくことによって再製率が下がる。

 

そのプロビジョナルレストレーションを参考にして、

歯科技工士により作成された人工歯をいよいよ合わせていく。

 

間接法であれば歯面は汚染されている。
仮封の除去・仮着材の除去と歯面清掃を徹底的に行う

 

修復物を試適し、フィニッシュラインとマージンの確認を行う

もちろん拡大鏡もしくはマイクロスコープでの強拡大下で

形態の確認、内面調整、コンタクト調整、咬合調整。
セラミックスの場合にはシェード(色)も重要な審査項目になる。

 

適合具合は3Aの短針

歯石探知用の11・12のエキスプローラーで引っかかりがないことを目標としている。

 

歯科技工士が丹念に作成してくれていたとしても、

口の中でアジャストしてその患者にフィットさせていかなければならないことが多い。

時には調整時に修復物が割れてしまうこともある。

セラミックスの種類によっっては

歯に接着させることによって一体化しはじめて強度が出るものがある。

装着するまではとても脆いので注意が必要だ。

 

歯牙の切削をギリギリで、できる限り歯を残す治療を目指しているので

セラミックスの厚みを0.3〜0.5mmで仕上げている場合もある。

 

 


そんな時は息を止めて、慎重に、そっと、ふわっと歯に合わせるようにしても

『パキッ』と音がすればThe END、90分のアポイントもそこで撤収だ。。。

 

情熱を注いで作成してくれた歯科技工士、装着を楽しみにしている患者さん双方に対して

心苦しい瞬間もある。。。

 
調整に時間がかかりすぎる場合は、歯科技工士に再調整を依頼するが
調整できない場合には再印象か再咬合採得まで戻ることになる。

間隔が空くので患者さんの歯が欠けていることもある。その場合は再度形成まで戻ることになる。

 

これらのことを再製という

そうならないように精一杯やっていても、

すべての工程での小さなズレの積み重ねは把握できるものではない

 

 

 

人工歯は詰まった感じは慣れてもらうこともあるが噛み合わせの高さは
基本的に経過をみてもらうことはしない。

 

歯の周りにある歯根膜の厚み分歯牙は動くので

咬合調整では歯根膜の厚みを考慮して20〜30μでの範囲で調整を行う。

12μの咬合紙で接触点検査
12μのレジストレーションストリップスで引き抜き検査
インディケーターワックスで咬合面を確認して調整する。

 

ちなみに髪の毛1本で100μだと考えてもらいたい。

 

インプラントの場合は歯根膜がない分

よりシビアに調整する必要がある


噛んで違和感がないのは

『噛んでも当たっていない』などということもありえる。

 

歯と歯の間のきつさは基本的に50μのコンタクトゲージがきつく入る、

フロスが抵抗を持って通る状態を目指していく。