折れたリーマーを取って欲しい ①
根管治療で最も重要なことは
ラバーダム防湿と滅菌された器具を使った無菌的な処置をやるか。やらないか。
ほとんどの歯医者はしない。
抜歯が減り、ブリッジが減り、インプラントも減るのに。
抜歯が減り、ブリッジが減り、インプラントも減るから。
理由はもういいだろう。
根管治療でマイクロスコープを用いることの重要性は高く無いが
あるに越したことはない。
再根管治療においてはマイクロスコープは
無いと治療にならない。
むし歯治療と根管治療の大きな違いは歯髄があるか無いか。
象牙芽細胞がなければ自然治癒能力は無くなると考えている。
歯髄が無い歯は当然象牙芽細胞も無くなっているので、
感染象牙質は徹底的な除去が必要になる。
根管治療と再感染根管治療の処置は似ているが
根尖性歯周炎を予防する根管治療と
根尖性歯周炎を治療する感染根管治療と
いうことでコンセプトが異なる。
感染根管治療でできることはバクテリアの可及的除去。
これだけ。
感染した根管内の菌をゼロにする事はできない。
出来るだけ歯の中の菌を減らしてあとは身体が治してくれるかどうか。
それしか出来ない。
根管治療の偶発症にリーマーの破折がある。
ファイル破折の発生率は手用0.25%、ロータリーで1.68%
手用ファイルに比べてロータリーファイルの破折は約7倍ある
(Iqbal MK, Kohli MR, Kim JS. 2006)
押し込まない様に
力をかけずに
切削粉が詰まらないように何回も洗浄し
新品のリーマーを使っても
トルクコントロールされたモーターを使ってNitiファイルを使っても
折れる時は折れる。
折れたリーマーを気にする患者も歯科医師も多いが
根管治療の目的は根尖性歯周炎の予防と治療であり、
破折ファイルの除去自体は根管治療の目的ではない。
①ラバーダム防湿を行い無菌的な治療を心がけましょう