なぜ根管治療に1年半通い続けるのか②
上顎左側第2小臼歯
歯周ポケット2〜3mm
Cold test−
自発痛−
打診+
術前のレントゲン写真(PA)では
歯髄はすでに治療されており
根尖に病変を認める
根尖まで到達していない不十分な根管充填剤か、造影性のある水酸化カルシウムが入れられているようだ。
根管充填されているならば2mm以上アンダーな場合治療成功率は下がる
他のレントゲン写真で反対の右上5番は2根管ありそうなのだが
この歯は偏心撮影で1根管に見える
ここには載せないがCT撮影も行っており
そこでも根管はひとつであった。
臨床的診断としては
Pulpal:Previously treated
Periapical:Symptomatic apical periodontitis
とした
この歯の問題は
とにかく既にラバーダム無しで30回以上も根管内をイジられてしまっている事である。
根尖の破壊や破折、レッジ、パーフォレーションは事前に把握できないことが多い
まさにパンドラの箱なのだ
患者に説明した治療計画は無菌的処置と緻密な封鎖
中を覗いた状態によるが
1年半かけて30回以上通院した感染根管治療は
1回もしくは2回のアポイントで終了すると伝えた