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マイクロスコープによる治療

あべ歯科クリニックの精密根管治療

  • 精密根管治療

    日本のラバーダムをしない一般的な根管治療の成功率は30~60%(2011須田)とされていますが初回精密根管治療の成功率は94%(1990Sjogren)です。根尖病変の原因は細菌感染です(1965Kakehashi)。ラバーダム、マイクロスコープ、と完全滅菌された器具を使用し、限りなく無菌的処置を行うことで根尖性歯周組織炎を予防します。それと同時に、根尖病変が治るということとその歯が長持ちするということは同じでないことを理解していただく必要があります。歯の長持ち度(歯の予後)は、残存歯質量、破折のリスク、歯周組織の状態、歯冠・歯根比などに強く影響を受けます。したがって、根管治療を行うか否かは、費用対効果も加味して決定されるべきものです。

  • 外科的歯内療法

    病変を認めると精密根管治療でも成功率は40~80%になります。再根管治療の多くはすでに盲目的治療が行われているため、感染だけでなく破壊も伴っていることが多く、その状態で病変を認めると治療成功率は40%となり、外科処置が必要になることが多くなります。再根管治療の効果が見込めない場合、従来の根尖切除術の成功率は60%程度ですが顕微鏡下での外科的歯内療法は90%以上の成功率があるという報告があります(Setzer2010)。精密根管治療を行っても症状が改善できない、または再発した場合は外科的歯内療法か抜歯を選択していただきます。

  • パーフォレーションリペア

    感染が原因か、医原性のどちらかによって歯根の横に穴が開いてしまった状態をパーフォレーションと言います。マイクロスコープを用いた顕微鏡下にて肉芽を除去し、穿孔部をMTAセメントにて封鎖します。他院で『抜歯』と宣告された歯も助けることができるかもしれません。抜歯の選択の前にできることがあります。

  • コア除去

    根管治療の前に旧修復物の除去を行う必要があります。再根管治療の場合、すでに歯質が少なく薄くなっていることも多く、破折や穿孔の可能性もあるため切削量を最小にできる超音波でセメントを破壊しポストやコアを除去します。レジンコアやファイバーコアは歯質と見分けがつきにくい為マイクロスコープを用いた顕微鏡下にて慎重に除去を行います。

  • 隔壁作成

    感染歯質の徹底的な除去を行うと歯質の崩壊が大きな場合、ラバーダムの装着ができなくなることがあります。
    歯質の補強、唾液や浸出液侵入を防ぎ、薬液の漏洩を防止する必要があるためレジンなどで壁を作ります。
    貼薬時も漏洩防止のため3.5㎜以上仮封材の厚みが必要になります(Webber,Raymond T.1978)。
    根管治療後には補綴治療が必要になります。
    補綴治療を成功させるため、歯牙を挺出させる部分矯正、歯冠延長術などの処置が必要になることがあります。

  • ラバーダム防湿

    唾液1ml中に250〜300種類の細菌が7〜8億含まれています。感染症である歯科疾患は唾液や呼気から歯を隔離する必要があります。そのため無菌的処置、接着処置には必須処置です。歯内療法専門医ではラバーダムの出来ない歯は抜歯です。他にも器具の誤飲や使用する劇薬が口腔内へ漏れることを防いだり、舌の巻き込み防止、術者が集中できる、口を開けておくサポートなどのメリットがあります。1864年から全世界で行われていますが日本での使用率は5.4%(Suda2011)です。

  • 根管探索・根管形成

    根管治療では根管形成と根管洗浄で根管内の細菌を減らすことが治療目標です。根管は25ミクロン程度でよく観察しても見つけられないことがあります。そのため事前にCT撮影を行い根管形態を把握した上で顕微鏡下にて根管口を探索します。
    早く、安全に、薬液で洗浄しやすいようにNi-Ti RotaryFileと専用のトルクコントロールできるエンド用モーターを用いて根管本来の形態に追従した拡大を行います。

  • 根管洗浄

    根管治療では根管形成と根管洗浄で根管内の細菌を減らすことが治療目標です。根管形成だけではフィンやイスムスといった複雑な形態、そして象牙細管に侵入した細菌の除去は出来ない為、根管洗浄が重要になります。
    太いニードルでは薬液が根尖で作用しません。根管洗浄による細菌・バイオフィルム・デブリの除去を行うため、ニードルを根尖部の作業長付近1〜2mmまで挿入できるように31Gの洗浄針を用います。17%EDTA・3%次亜塩素酸ナトリウム・超音波を用いて根管充填に備えます。

  • 根管貼薬

    次亜塩素酸併用の根管形成では61.9%が無菌に、水酸化カルシウムを1週間貼薬すると92.5%が無菌になります。(Shuping GB,Orstavik D,Sigurdsson A,Trope M 2000)感染根管治療では殺菌作用を期待して水酸化カルシウム貼薬することがあります。ただし根尖に付けないと効果がないことや、長期に用いると歯根破折の可能性が高まるという報告もあります。除去が非常に難しく、取り残すと死腔という隙間ができて将来細菌の温床になってしまうこともあり、顕微鏡下で確認して作業します。日本では従来よりFCなどのパラホルムアルデヒド系やCCなどのフェノール系の根管消毒剤が用いられ、現在でも使用されています。しかし細胞毒性、発癌性などの為害作用を認めるため、米国のFDAではそれらの使用は禁止されています。

  • 根管充填

    取り除けなかった細菌を埋葬して不活性化させるため、そして根管から口腔内の細菌侵入を防ぐために根管の封鎖を行います。
    根管形成終了後はEr:YAGレーザー洗浄もしくはEDTAにて洗浄を行い、NaOClにて洗浄します。
    滅菌されたペーパーポイントにて乾燥し、基本的にはCWTにて緻密に根管の封鎖を行います。シーラーにはバイオセラミックスを導入し、再根管治療ですでに根尖が大きく破壊されている場合にはMTAセメントにて封鎖を行います。

  • 支台築造

    根管治療で作った無菌的環境を維持するため、そして、接着操作を確実に行うためにラバーダム防湿を行います。
    根管充填によって根管内に付着したシーラーやガッタパーチャなどが根管壁に付着しているとレジンでの接着は達成されないため顕微鏡下にて徹底的に清掃します。
    EDTAにて象牙質歯面処理後にボンディングを行います。気泡が入らないようにレジンを流し込み、シラン処理したグラスファイバーにて補強します。

  • テンポラリークラウン

    クラウンで被覆されてない根管充填歯は,被覆されている根管充填歯と比較して、6倍もの割合で患歯の喪失が報告されています(2002Aquilino,Caplan)。
    もともと不良補綴物が入っていることも多いため、象牙細管からの再感染と歯肉炎のコントロール、破折の予防、隣在歯・対合歯の移動予防、機能回復などを目的に斬間的なクラウンが必要になります。テンポラリークラウンをさらに細かく調整し、プロビジョナルクラウンにもしていきます。

将来を見据えた自由診療