歯を守る精密根管治療
根管治療とは歯を残す最後の治療
根管治療は歯がしみて痛かったり、それを我慢したためにズキズキしてきたり、さらに腫れてきて噛むと痛かったりといった歯の治療です。
一般的には歯の神経をとる治療などと言われています。しかし本来の根管治療の目的は根尖性歯周炎の予防と治療です。 そして根尖病変の原因は細菌感染です(1965Kakehashi)。
日本のラバーダムをしない一般的な根管治療の成功率は26~50%(2011須田)とされていますが初回精密根管治療の成功率は94%(1990Sjogren)です。日本の保険診療では疾病医療であることと評価が非常に低いため頻繁に行われ、成功率の非常に低い治療になっています。
あべ歯科クリニックの精密根管治療ではラバーダム、CT、マイクロスコープ、と完全滅菌された器具を使用し、限りなく無菌的処置を行うことで根尖性歯周組織炎の予防と治療を行います。
それと同時に根尖病変が治るということと、その歯が長持ちするということは同じでないことを理解していただく必要があります。
歯の長持ち度(歯の予後)は、残存歯質量、破折のリスク、歯周組織の状態、歯冠・歯根比などに強く影響を受けます。したがって、根管治療を行うか否かは、その歯の予後と費用対効果も加味して決定されるべきものです。
治療内容 |
精密根管治療 |
施術の説明 |
ラバーダム、CT、マイクロスコープ、と完全滅菌された器具と患者ごとに新品のリーマーを使用し、限りなく無菌的処置を行うことで根尖性歯周組織炎の予防と治療を行います。 |
治療期間 |
1日〜6日 |
治療回数 |
1〜3回 |
治療費用 |
¥44,000(前歯)¥66,000(小臼歯)¥88,000(大臼歯) |
精密根管治療の注意点・リスク |
- 根管治療は100%の成功率を提供するものではありません。
- 治療中、偶発的事故(ファイル破折、穿孔)が生じる可能性があります。
- 治療が奏功しない場合、外科的治療が必要になる可能性があります。
- 充填物、冠、ブリッジなどの損傷の可能性があります。
- 歯牙の破折の可能性があります。
- 術中、術後の不安、不快症状が出る可能性があります。60%に2・3日、長くて1週間程度痛み(特に咬合痛)が出る場合があります。
- 顎の筋肉の硬直や痙攣、顎関節の症状がでる可能性があります。
- 術中、術後の痛みや腫れによって治療困難になる可能性があります。
- 麻酔薬、注射、投薬などにより次のようなことがおこる可能性があります。
(1)腫脹(2)感染(3)出血(4)顔の変色(5)不安、不快症状(6)痛み(7)吐き気(8)眠気(9)アレルギー反応(10)唇、舌、歯肉の麻痺やしびれ
- 再根管治療の場合、¥22,000が加算されます。
- 歯冠崩壊が大きくラーバーダムができない場合、隔壁作成が必要になります。その際別途治療費として¥22,000かかります。
- 治療中に穿孔(パーフォレーション)が発見された場合、穿孔修復が必要となります。
- その際別途治療費として¥22,000かかります。
- ポストやコア除去が必要な場合、別途¥22,000かかります。
- 治療中に破折ファイルが見つかった場合、患者さんが除去をご希望される場合に限り破折ファイル除去料として¥22,000かかります。
- 支台築造が必要な場合、別途治療費として¥33,000かかります。
- 治療中に歯根破折が見つかり髄床底まで及んだ場合や、齲蝕が歯肉縁下までに及び保存不可の場合、希望されれば抜歯となります。その際は根管治療費の1/2がマイクロスコープ下の検査・診断処置料として必要になります。外科処置時に破折確認された場合治療費は1/2とさせていただきます。当日抜歯の場合、抜歯費用は含ませていただきます。
- 当院での根管治療以外の選択肢として(1)抜歯(2)何もしない(3)専門医の紹介、このような選択肢もあります。
- 外科的治療が必要になる可能性があります。
- 別途、補綴修復治療が必要になります。
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